カラダのどこかに痛みや不具合が生じているとき、そこを改善させようとしますが、実際は他に原因があることが多いです。今回は足関節の不具合についてです。足関節の捻挫を繰り返し、つまり感などの不具合を訴えてくるダンサーも多いです。アーチが落ちていたり、股関節の外旋がきちんと出ていないことが原因で、足関節周辺に負担になってことも多くあります。足関節が硬くしゃがむことがスムーズでないダンサーは多くいますので、プリエやルルベに必要な可動域が減り、左右差を訴えてくることも少なくありません。足関節のモビリティエクササイズはダンサーにとっても不可欠です。ダンサー達も股関節や膝関節の不具合や足関節の不具合がある時、つい不具合の生じているところに注目してしまいます。
私自身もチェックする際にもちろん足関節自体も評価しますが、脛の回旋の影響も大きいと感じています。バレエダンサーはターンアウトした状態で常に踊り続けています。股関節を外旋させ、つま先をターンアウトさせますが、その際、“脛”も頑張っています。脛も外旋&内旋しますが、この動きに硬さが出てスムーズに可動していないことで、足関節への負担になっていることもよくあります。股関節や肩関節などの大きな動きを出す関節ほど可動域はありませんが、動かないことで捻れの原因となり足関節だけでなく、膝関節、股関節へと影響します。膝とつま先が揃わない時、膝の向きの改善と並行して、この小さな回旋動作をトレーニングの中で入れることにより、足関節周囲の不具合が改善し、着地からのルルベやフラッペの改善エクササイズの中でも安定感が増すということも見られます。脛の回旋エクササイズもかなり地味トレですが、ねじれをコントロールする上で大切ですね。継続すると効果を感じると思います。