バレエダンサーや社交ダンスのダンサー、フィギュアスケーターのトレーニング対応をしていると、脊柱のゆがみに悩みを抱えているダンサーやスケーターがたくさんいることを知りました。幼い頃から側弯症と診断され、その不具合に悩まされているダンサーも多いのですが、明らかな側弯症ではないものの、脊柱にゆがみを抱えているダンサーもかなり多くいます。自身では“自分の脊柱は少しゆがんでいるかも?”と感じながら踊り続けているか、または、これまで不具合を感じながらも、それがゆがみの影響と気がつかずに踊り続けているかのどちらかです。トレーニングをする前に、何か不具合があるかスクリーニングテストをしますが、その際、脊柱のゆがみのチェックも欠かせない評価の一つです。

例えば、フィギュアスケーターはスケーティング、回転、ジャンプなどどちらの足を軸に使っても、左回りですが、胸椎の回旋に左右差が出てきます。左右差がある時には硬い方を多めに行うようにし、整えます。このように競技特性から影響される場合も多々ありますので、本人が感じる不具合と筋のボリューム、練習やトレーニング内容を考慮しながら、どのように整えていくかを考えるようにしています。

バレエでは左右対象のパフォーマンスがより求められますので、ゆがみからの左右差を整えることが必要です。個人差はあるとは思いますが、実際の日常ではリハーサルや教えなどで右回りが多くなっていることも考えられます。硬さも影響しますが、私が一番気になるのが筋肉のボリュームの差です。これが腰回りや肩甲骨回りにとどまらず、下肢のボリュームまで小さくなっているダンサーも多くいます。“こっちの軸の方が踊りづらいです”“膝が内側に入ってグラグラして安定仕切れません”“股関節がつまりやすい”“軸に乗れない””骨盤横がかたまりすぎる“などなど訴える悩みは多くあります。そもそもなぜ弱いのか?というところの原因をそれぞれ辿っていくとやはりゆがみの影響も多いと感じています。ですから、そのような場合は弱い部分にばかりを着目し部分的な強化を続けても、なかなかうまく改善の軌道に載れません。まずはシンプルですが、”コアと上半身の強化をいかに組み合わせてその脊柱のゆがみをコントロールしていくか“がカギになると感じています。修正のエクササイズをした後に、左右のアラベスクなど普段不得意にしていることを本人に確認させると、普段より安定しているという感想を貰います。レッスンやリハーサル、競技の練習や試合など、日々繰り返しの動作を行うことで、よりゆがみやすくなります。普段のトレーニングでの強化でいかにゆがみをコントロールするかで、それぞれのパフォーマンスも向上していくと思います。

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